南相馬で12年。地域で感じてきたこと
私が南相馬市に移住してから、気がつけば12年が経ちました。
震災後、この地域で多くの人が重ねてきた努力や、地域を思う気持ちを見て、聞いてきました。
自分で事業を始める人、地域のために活動を続ける人、子どもたちのために何かをしたいと考える人。南相馬には、地域をもっとよくしたいと考え、実際に行動している人たちがたくさんいます。
そうした人たちと一緒に活動するなかで、自分たちの力でできることがある一方、行政の協力がなければ実現が難しいこともあると感じてきました。
そこで市役所に相談したり、具体的な提案をしたりしても、さまざまな事情から、なかなか前に進まないことがあります。
もちろん、地域の課題にはさまざまな事情があり、すべての希望を実現できるわけではありません。
それでも、せっかく地域にある思いや行動が、もっと暮らしの良さとして実を結ぶようにできないでしょうか。
これまでは民間の立場で、地域の人たちと一緒にできることを考え、実際に取り組んできました。
これからは、市役所や議会とも関わりながら、地域の「こうなったらいいな」を実現する方法を探したい。
そう考えて、政治活動に取り組むことを決めました。
「こうなったらいいな」を、ひとつずつ
地域をよくするために必要なのは、誰も思いつかなかったような大きな政策を打ち出すことだけではないと思っています。
「この施設、もう少し使いやすければいいのに」
「地域でこんな仕事ができたらいいのに」
「こんなことを子どもたちに体験させたい」
「民間と市役所で一緒にできることを考えたい」
日々の暮らしや仕事のなかには、たくさんの「こうなったらいいな」があります。
それを一つひとつ聞いて、何が課題なのかを確かめ、どうすれば実現できるのかを一緒に考えていきたいと思います。
大切にする、3つの進め方
どの取り組みでも、要望を聞いて事業をつくり、「実施した」で終わらせたくありません。次の3つを大切にしながら、少しずつでも暮らしがよくなる取り組みを増やしていきたいと考えています。
話を聞く・知る
まずは現場に足を運び、困っている人や、地域で活動している人の話を聞きます。声の大きさだけで判断するのではなく、言葉になっていない不便や、少数の人が抱えている大切な課題にも目を向けたいと思います。
そして、話を聞くだけではなく、過去の調査や市の資料、利用状況や費用などのデータも確かめます。地域の人たちの経験と、数字や事実の両方から、何が課題なのかを考える。そんな姿勢を大切にします。
一緒に考える
課題が見つかったら、どうすれば解決できるのかを考えます。そのときに大切なのは、最初からひとつの方法に決めつけないことです。
市民、事業者、地域団体、市役所の職員さん。それぞれの立場だからこそ見えることや、持っている知識があります。
そうした知恵を持ち寄り、いろいろな選択肢を考え、費用や実現の難しさも含めて比較したいと思います。
また、計画がある程度決まってから意見を聞くだけでなく、何をするか、どう進めるかを考える段階から、一緒に参加できる機会を増やしたいと考えています。
手を動かす
考えたことを、提案するだけで終わらせたくありません。自分にできることがあれば、実際に手を動かします。
また、最初から大きな事業にするのではなく、小さく試して、うまくいくかを確かめる方法もあると思います。
やってみて分かったことを振り返り、うまくいかなければ改善する。よい取り組みは、ほかの場所にも広げていく。そして、その結果や判断の理由も、できるだけ共有していきたいと思います。
聞く、考える、やってみる。そして、また考える。これまで地域で続けてきたことを、市政に関わる活動でも大切にしていきたいと思います。
この流れを担当者個人の頑張りだけに頼らず、記録を残して次の仕事に活かせる仕組みにしたいです。
