子育て、教育、福祉、地域づくり。私たちの暮らしを支える、さまざまな仕事を担っているのが市役所です。
地域の課題を見つけ、解決方法を考え、事業として形にする。それが市役所の仕事です。だからこそ、市役所がもっと力を発揮できるようになることは、まち全体の暮らしを良くすることにつながると考えています。
私が、市役所のことを一番に考えたい理由
「窓口の人は親切だし、市役所に特に不満はないけど、どうして最初が市役所なの?」
そう感じる方もいるかもしれません。
実際、このテーマは市民にとって効果が見えにくいので、最初に持ってこないほうがいいという意見もいただきました。
それでも、私がこのテーマを一番に掲げているのには理由があります。
職員さんの力で、まちはもっと良くできる
子育て政策から、地域経済、農業、福祉に至るまで、市民の声を聞き、課題を見つけ、解決方法を考え、事業を形にしていく仕事には、市役所が深く関わっています。
例えば、市民の声を事業の改善にもっと活かせれば、今あるサービスをさらに使いやすくできるかもしれません。
職員さんが持つ経験や知識を組織全体で共有できれば、担当者が変わっても、これまでの取り組みを引き継ぎ、さらに発展させていくことができます。
こうした一つひとつの工夫が、さまざまな分野に広がっていけば、まち全体に大きな変化を生み出せると考えています。
だからこそ、個別の事業を良くすることと同じくらい、それらを支える市役所の仕事の進め方や仕組みを良くすることが大切なのです。
AI時代、市役所に求められる力も変わっていく
AIの進歩によって、私たちの仕事の進め方は大きく変わり始めています。
書類をつくる、情報を整理する、数字を集計する。こうした仕事は、これからAIが大きく手伝えるようになるでしょう。
一方で、実際に地域を見て、人々の声を聞き、そこから課題を見つけ、何をすべきかを判断し、いろいろな人と調整しながら実現していくこと。 こうした力は、AIが広がるほど、ますます大切になると考えています。
これからの市役所に求められるのは、決められた仕事を正確にこなす力に加えて、地域の課題に向き合い、自ら政策を考えていく力だと思います。
地域で仕事をするなかで、感じてきたこと
私はこれまで、多くの事業者さんや地域の活動に関わるなかで、市役所のさまざまな取り組みを見てきました。
職員さんの頑張りを感じる一方で、目の前の業務をこなすことや、今ある計画をどう進めるかに多くの力が割かれ、そもそも何が課題で、本当は何をすべきかを掘り下げる時間が、なかなか取れていないのではないかと感じる場面もありました。
これは職員さん一人ひとりの問題ではなく、限られた時間と人手のなかで、仕事を回すことを優先せざるを得ない仕組みの問題だと考えています。
これからの時代に求められる力と、今の仕事の進め方とのあいだには、まだ差があるように感じています。この差を埋めていくことで、市役所はまだまだ良くできる余地がある。 私はそう考えています。
復興を支えてきた市役所。これからの働き方も考えたい
東日本大震災から15年。南相馬市の職員さんたちは、通常の行政サービスに加え、復旧・復興に関する膨大な仕事を担ってきました。その積み重ねによって、まちの復興に向けたさまざまな取り組みが進められてきました。
そんな中、仕事の負担が大きく、市民や一つひとつの事業に十分向き合う余裕がないという声も、職員さんから聞いています。市議会でも、職員さんの早期退職や働きやすさが取り上げられてきました。
退職にはさまざまな理由があり、仕事の負担だけが原因とは限りません。だからこそ、まずは職員さんがどんなことに負担を感じ、何が働きやすさにつながるのか、現場の声と客観的な数字の両方から確かめるところから始めたいと考えています。
力を発揮できるしくみをつくる
日々の仕事を見直し、AIやITも活用しながら、考える時間、市民と向き合う時間を増やします。
そして、経験や知識が共有され、もっとチャレンジができる環境にしたいです。まずは状況を確かめ、職員さんと一緒に向き合いながら、改善できることを見つけて実践できるようにします。

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考える時間を増やす まずは、職員さんがどんな仕事に、どれだけ時間を使っているのかを確かめます。 残業時間や部署ごとの業務量、離職の状況など、客観的な数字を調べるとともに、現場の声を丁寧に聞きます。 そのうえで、ITやAIの活用、会議や手続きの見直しなどを提案し、地域の課題に向き合い、何をすべきか考える時間を生み出します。
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経験・知識を共有する よい工夫や取り組みを他の職員さんがマネできるように、AIも活用した知識の管理を提案します。 担当者が変わっても、これまでの経験や市民の声が引き継がれ、次の事業づくりに活かされる仕組みを目指します。
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改善を試せる環境をつくる 新しい技術を学んだり、自分のアイデアを小さく試したりできる機会を増やせるよう、働きかけます。 また、私自身が市民と市役所の橋渡し役となり、双方の声を聞いて課題を整理し、事業者や関連する部署も巻き込みながら、実現できる方法を一緒に探していきます。
力を活かし、未来に適応できる市役所へ
AIを単なる仕事の効率化の道具としてではなく、職員さんがもっと地域に向き合うための道具として活用したい。目の前の業務負担を減らすことが、そのまま未来の市役所づくりにもつながっていくと考えています。
職員さんがいきいきと働き、市民の声に向き合い、新しいことにも挑戦できる。
そんな市役所があれば、南相馬で暮らす人たちの「こうなったらいいな」を、もっとたくさん形にしていけるはずです。
未来が不確実な今、地域に求められるのはこのような市役所の姿だと、私は考えています。
