森山貴士「こうなったらいいな」を
ひとつずつ

取り組み 05

将来も豊かさが続くまちへ

10年後・20年後のお金のことがもっとわかるようにします

公共施設で開かれた市民の話し合いの様子

建物や事業は、つくった後にもお金がかかります。

10年後、20年後、いくら必要なのか。 それを市民にもっと分かるようにします。

そのあとはただ減らすのではなく、いくつかの機能をまとめたり、民間の取り組みとも組み合わせたりして、今より便利に使える形を考えます。

いま、課題と考えていること

建物や事業は、つくった後にもお金がかかる

南相馬市では、震災からの復旧・復興のなかで、さまざまな公共施設や事業が整備・実施されてきました。

こうした取り組みは、地域の暮らしを支え、まちの復興を進めるうえで大切な役割を担ってきました。

一方で、施設はつくって終わりではありません。

日々の運営費や維持管理費、古くなった設備の修繕費、将来の建て替え費用など、長い期間にわたってお金が必要になります。

実際、南相馬市の「公共施設等総合管理計画」では、公共施設の将来の更新等費用について、施設再編や長寿命化などの対策を反映しても、今後40年間で約1,024億円が必要になると推計されています(2022年改訂時点)。

もちろん、これは将来の推計であり、実際の負担は今後の整備方針などによって変わります。

市でもこうした将来の負担を見据えて計画を立てていますが、その内容を市民が理解し、判断するのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

例えば、先ほどの1,024億円という数字も、「なんとなく大きな金額だ」ということは分かります。

でも、今後の財政でどのくらい負担できるのか。費用を減らす必要があるなら、いくら減らせばよいのか。そのためには、どの施設をどう見直せばよいのか。

数字を知るだけでは、何をどう変えればよいのかまでは見えてきません。

だからこそ、新しい施設や事業を考えるときには、つくるためのお金だけでなく、その後にどれだけお金が必要になるのか、将来の財政で無理なく支えられるのかまで、市民と一緒に考えたいと思います。

参考:南相馬市公共施設等総合管理計画

これからのまちに合った、施設やサービスのあり方を考えたい

人口減少や少子高齢化が進むなかで、公共施設や行政サービスのあり方も、少しずつ見直していく必要があります。

ただ、お金がかかるからといって、施設やサービスを減らすことだけが答えではないと思います。

例えば、市役所にカフェや商業機能を併設したり、生涯学習センターと福祉施設を組み合わせたり。学校の図書館を地域の人にも使えるようにしたり、交流施設に観光案内の機能を加えたりすることも考えられます。

複数の施設やサービスを組み合わせることで、運営の負担を抑えながら、今より便利で、人が集まる場所にできるかもしれません。

また、行政だけで運営するのではなく、地域の事業者や市民団体と協力することで、新しい使い方が生まれる可能性もあります。

大切なのは、施設を今の形のまま残すことだけではなく、その施設や事業が果たしている役割を、これからもどう実現していくかということではないでしょうか。

施設を残すか、なくすかという二択ではなく、どんな組み合わせや使い方が考えられるのか。

その選択肢を市民や事業者と一緒に広げながら、将来の負担を抑え、今より便利で魅力的なまちにしていきたいと考えています。

この取り組みの全体像

まず、取り組みたいこと

  1. 将来のお金と、選べる選択肢を見えるようにする 市の財政計画や公共施設の管理計画をもとに、10年後、20年後にどのようなお金が必要になるのかを、もっと分かりやすく伝えたいと考えています。 単に大きな金額を示すだけでなく、将来の財政でどのくらい負担できるのか、どの程度の見直しが必要なのかを確かめます。 そのうえで、施設を今のまま維持する場合、複数の施設をまとめる場合、民間と協力して運営する場合など、それぞれの費用やメリット・デメリットを比較できるようにしたいです。 数字を見せるだけでなく、その数字をもとに市民が選択肢を考えられるようにする。 そんな情報の伝え方を目指します。

  2. 施設やサービスを組み合わせ、今より便利な形を考える 公共施設の利用状況や維持管理費、地域ごとのニーズを確かめながら、今ある施設をもっと上手に使う方法を考えます。 例えば、市役所にカフェや商業機能を併設したり、生涯学習センターと福祉施設を組み合わせたり。学校の図書館を地域の人にも使えるようにしたり、交流施設に観光案内の機能を加えたりすることも考えられます。 複数の施設やサービスを組み合わせることで、維持管理や運営の負担を抑えながら、利用する人にとっては今より便利で、魅力的な場所にできるかもしれません。 もちろん、それぞれの施設には異なる目的や利用条件があります。費用だけでなく、安全性や使いやすさなども確かめる必要があります。 だからこそ、施設を残すか、なくすかという二択ではなく、どんな組み合わせや使い方が考えられるのか、市民や事業者と一緒に選択肢を広げたいと思います。 将来のお金のことも考えながら、今より豊かな暮らしにつながる方法を探していきたいです。

  3. 民間や地域と協力して、サービスを続ける方法を考える 行政が施設やサービスをすべて直接運営するだけでなく、地域の事業者や市民団体と協力することで、より便利で魅力的な使い方ができる場合もあります。 例えば、公共施設の一部を民間の教室や事業活動に活用したり、地域団体と協力して運営したりする方法です。 もちろん、民間に任せれば必ず費用が安くなるわけではありません。サービスの質や利用者の負担、将来の運営の安定性も考える必要があります。 行政と民間、それぞれの得意なことを生かしながら、地域に合った運営の形を探していきたいと思います。

  4. 事業を始めた後も、成果と費用を確かめる 新しい施設や事業を始めるときには、何を実現するためのものなのか、どんな成果を期待するのかを明確にします。 そして、始めた後も利用状況や成果、実際にかかった費用を振り返り、当初の想定と比べてどうだったのかを確かめます。 期待した成果が出ていなければ、原因を考え、改善する。地域の状況が変われば、事業の進め方も見直す。 一度決めたことを続けるだけでなく、その時々の地域に合った形へと改善していく。 そうした事業の進め方を大切にしたいと考えています。

将来の負担を減らすことと、暮らしを豊かにすることを両立したい

公共施設や行政サービスは、私たちの暮らしを支えるためにあります。

だからこそ、財政のことを考えるときにも、単に支出を減らすことだけを目標にはしたくありません。 本当に必要なものは何か。今あるものを、もっと上手に使う方法はないか。これからの世代にも、無理なく使い続けてもらうにはどうすればよいか。

そんなことを、市民と行政が一緒に考えられるまちにしたいと思います。

今の暮らしを大切にしながら、10年後、20年後の暮らしも大切にする。

そのために、数字や事実をきちんと確かめ、将来の負担とサービスの価値を見比べながら、ひとつずつ改善を重ねていきたいと考えています。

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